真夏の夜、くじゅう花公園が「涼しい花畑」に変わる
日中の日差しが弱まり、あたりが藍色に染まっていく頃。標高850mの久住高原に、もうひとつの「くじゅう花公園」が姿を現します。
私たちがよく知る、太陽の下で咲き誇る花々の公園ではなく、光と影が織りなす、幻想的な夜の花畑。それが、この夏だけの特別な時間、「ナイトフラワーパークSummer」です。
8日間限定「ナイトフラワーパークSummer」とは
2026年8月7日(金)から8月14日(金)までの8日間、くじゅう花公園では通常営業終了後の18時から、特別な夜間営業がスタートします。園内の花畑が照明デザイナーの手によってライトアップされ、昼間とはまったく異なる表情を見せてくれる、期間限定のイベントです。
大分県が展開する「NATURE COOL OITA〜実は涼しい大分県〜」プロジェクトとも連動しており、「夏の暑さを避けて涼を求める旅」という視点で企画された夜間営業でもあります。
昼間とは違う、夜のくじゅう花公園へ
くじゅう花公園といえば、季節ごとに移ろう花々と、くじゅう連山を背景にした爽快な景観が魅力の観光スポット。ですが、夜の顔はまったくの別物です。
陽の光の下で花を「見る」時間から、ライトアップされた花畑の中を「歩き、包まれる」時間へ。同じ場所でありながら、体験の質そのものが変わる。それが、ナイトフラワーパークの一番の魅力です。
「エアコンのいらない高原」という夏の過ごし方
連日の猛暑にエアコンの効いた室内で過ごす夏も悪くはありませんが、久住高原にはもうひとつの選択肢があります。標高の高さがつくり出す、自然な涼しさの中で過ごす夏の夜です。
汗ばむ街の熱帯夜を離れ、涼やかな高原の風に吹かれながら花畑を歩く。それは、電気の力ではなく、土地そのものが持つ涼しさに身をゆだねる時間と言えるかもしれません。
夜のくじゅう花公園で出会いたい、5万株のひまわり
見晴らしの丘を彩る約5万株のひまわり
ナイトフラワーパークSummerの主役は、園内「見晴らしの丘」(約4,000㎡)に咲く、約5万株のひまわりです。照明デザイナー監修のもとライトアップされ、黄金色に浮かび上がる花畑が、夜の高原に出現します。
歩く方向によって、まったく違う景色に出会えるのも見どころのひとつ。東西で異なる品種が植えられているため、ひとつの丘の中で二つの物語を楽しむことができます。
低く可憐な「40日ひまわり」と迫力の「ハイブリッドサンフラワー」
東側エリアに広がるのは、約2万株の「40日ひまわり」。背丈1m前後と低めで、可憐な花を咲かせる品種です。夜のライトアップに照らされた姿は、昼間の可愛らしさとはまた違う、儚げな美しさをまとっています。
一方、西側エリアに咲くのは、約3万株の「ハイブリッドサンフラワー」。大人の背丈ほどまで伸び、顔よりも大きな大輪の花を咲かせる、圧巻のダイナミックビューです。ライトに照らされて浮かび上がる大輪の群れは、昼間見るのとはまるで違う迫力を放ちます。
彩の丘に浮かぶ、今年初登場のグリーンコキア5,000株
2026年は、見晴らしの丘だけでなく「彩の丘」(約3,000㎡)にも新たな見どころが加わりました。今年初めてライトアップの対象となった、約5,000株のグリーンコキアです。
モコモコとした愛らしいシルエットのコキアが、暗闇の中にぼんやりと浮かび上がる様子は、ひまわりの力強い黄色とはまた違う、やわらかな幻想感を演出してくれます。ひまわり畑とあわせて、ぜひ立ち寄りたいエリアです。
昼とは違う、夜のひまわり畑の表情
実はこの5万株のひまわり、昼間は「ひまわりフェスティバル」として、2026年8月1日(土)〜8月16日(日)の期間、太陽の下でも楽しむことができます。品種や株数、丘の構成は昼夜で共通しており、光の当たり方によって表情がまったく異なるのが面白いところです。
昼のひまわり畑の詳しい見どころや、「なぜハイブリッドサンフラワーは同じ方向を向いて咲くのか」という豆知識については、以下の記事でも詳しくご紹介していますので、あわせてご覧ください。
taketabiyori.hatenablog.jp
星空と夜風。ナイトフラワーパークで感じる「くじゅうの涼」
標高850mだからこそ生まれる高原の涼しさ
くじゅう花公園が位置するのは、標高約850mの久住高原。夜になると、平地に比べて気温が3℃〜5℃ほど低くなると言われています。真夏の熱帯夜からすっと解放される、その体感差こそが、ナイトフラワーパークの隠れた主役かもしれません。
九重連山から吹き抜ける夜風
花畑の向こうにそびえる九重連山から吹き下ろす風は、街の熱気とは無縁の、澄んだ涼しさをたたえています。薄手の上着を1枚羽織って歩けば、街の熱帯夜がまるで別世界のことのように感じられるはずです。
花畑の向こうに広がる夏の星空
周囲に強い街灯りがない久住高原の夜は、星空観察にも適した環境です。ライトアップされた花畑と、その上に広がる満天の星。地上の光と天の光、両方を一度に楽しめるのは、この時期、この場所ならではの贅沢と言えるでしょう。
くじゅう高原は、なぜ「夏の避暑地」なのか
標高の高さが生み出す、平地との気温差
大分県は、夏になると最高気温のニュースで話題になることも少なくない土地です。しかし県内には、標高の高さゆえに気温が上がりにくい「涼しいスポット」も数多く存在します。くじゅう地域はその代表格。標高850m前後という土地の高さが、夏でも過ごしやすい気候をつくり出しています。
阿蘇くじゅう国立公園に広がる高原の自然
くじゅう花公園があるのは、阿蘇くじゅう国立公園の懐に抱かれた久住高原。国立公園として保護されてきたこの土地には、花公園以外にも、豊かな高原の自然が広がっています。
花だけではない、くじゅうの「涼」を楽しむ
大分県が発信する「NATURE COOL OITA〜実は涼しい大分県〜」というプロジェクトでは、くじゅう地域の涼しさを楽しむさまざまな体験が紹介されています。飯田高原での星空観察、男池での森林浴、藤河内渓谷でのキャニオニング、寒の地獄温泉の冷泉サウナ……。花畑を歩く涼しさは、そうしたくじゅうの「涼」の楽しみ方のひとつに過ぎません。夜のひまわり畑を訪れた際は、こうした周辺の涼スポットにも目を向けてみると、旅の奥行きがぐっと広がります。
くじゅうの自然を守り、楽しむということ
国立公園として守られてきたくじゅうの自然
くじゅう花公園を含む久住高原一帯は、阿蘇くじゅう国立公園のくじゅう地域として、長年にわたり自然環境が守られてきた土地です。この保護があってこそ、私たちは今、標高850mの高原で涼やかな夜を過ごすことができます。
ユネスコエコパークというもう一つの視点
大分県には、くじゅう地域とは別に、祖母山・傾山・大崩山を中心とした「祖母・傾・大崩ユネスコエコパーク」というもう一つの自然保護区域があります。実はこのエコパーク、竹田市南部にもまたがっており、久住高原のある竹田市北部の「涼」と、祖母山麓の「涼」、両方を市域に持つのが竹田市という土地の面白さです。
くじゅう花公園を訪れる際は、こうした竹田市全体が持つ「涼しい自然」の広がりにも、少しだけ思いを馳せてみてください。
「見る」だけではない、自然と暮らしのつながり
ライトアップされた花畑の美しさは、あくまで人の手による演出です。しかしその背景には、国立公園やユネスコエコパークとして守られてきた、久住高原そのものの自然があります。花を「見る」だけでなく、その花を育む土地の涼しさや豊かさに触れることも、この夏の旅の楽しみ方のひとつではないでしょうか。
昼と夜、どちらのくじゅう花公園を楽しむ?
昼は花畑、夜は幻想的な高原へ
同じ「見晴らしの丘」の5万株のひまわりでも、昼と夜とではまったく違う顔を見せてくれます。昼は青空の下で咲き誇る、力強く生命力あふれるひまわり畑。夜は照明に浮かび上がる、幻想的で静かなひまわり畑。どちらが優れているというものではなく、それぞれに異なる魅力があります。
ひまわりフェスティバルとナイトフラワーパークを組み合わせる
ひまわりフェスティバルの開催期間(8月1日〜8月16日)と、ナイトフラワーパークSummerの開催期間(8月7日〜8月14日)は一部重なっています。この重なる期間中に訪れれば、昼のひまわり畑を満喫したあと、日が沈むのを待って、同じ場所で夜のひまわり畑も体験するという、贅沢な一日を過ごすことも可能です。
くじゅう花公園入園券はこちらから

ナイトフラワーパークSummer 2026の開催情報
開催期間・時間・入園料
- 開催期間:2026年8月7日(金)〜8月14日(金)[計8日間]
- 営業時間:18:00〜21:00(最終入園20:30)
※17:30に一度全園閉園(退園)となります
- 夜間入園料:大人(高校生以上)1,000円/小人(5歳以上)400円
- ※昼間ご入園の方も、ナイト営業を楽しむ場合は別途夜間チケットの購入が必要です
アクセス・駐車場
会場は、くじゅう花公園(大分県竹田市久住町大字久住4050)。駐車場は無料で利用でき、夜間の移動に配慮した高輝度LED照明も整備されています。
夜の高原を歩くために準備したいもの
標高850mの高原は、日が落ちると平地よりかなり涼しく(肌寒く)感じられることがあります。薄手の上着やカーディガンを1枚持参すると、より快適に過ごせます。また、夜間の散策となるため、歩きやすいスニーカーなどの足元での来園がおすすめです。
天候や開花状況を確認して出かけよう
ひまわりは天候や気温によって開花状況が変わりやすい花です。お出かけ前には、くじゅう花公園の公式サイトや開花情報を確認してから向かうと安心です。
竹田・久住で「涼」をめぐる夏旅へ
ナイトフラワーパークSummerをきっかけに、久住高原だけでなく、竹田市内の他の涼スポットにも足を延ばしてみてはいかがでしょうか。同じ竹田市内には、湧水群やソフトクリームでめぐるドライブスタンプラリーなど、夏ならではの楽しみ方も揃っています。
花の向こうに、くじゅう高原の夏がある
「涼しい」は、くじゅうの自然がつくる魅力
ナイトフラワーパークSummerの美しさは、照明デザインの力だけで生まれているわけではありません。標高850mという土地の高さ、九重連山から吹き下ろす風、国立公園として守られてきた自然環境。そのすべてが重なり合って、「涼しい花畑」という一夜限りの景色をつくり出しています。
今年の夏は、夜の高原へ
お盆の8日間だけ出現する、幻想的な夜の花畑。街の暑さを忘れさせてくれるこの時間を、ぜひ今年の夏、久住高原で体験してみてください。
taketabiyori.hatenablog.jp
竹田への宿泊予約はこちらから
竹田の魅力をじっくり満喫するために、お得な宿泊プランをチェック!
宿泊プランを探す